なぜ企業は障がい者を雇用するのか

  納付金の対象企業が拡大される等によって 、障がい者雇用が企業にとって当たり前の こととなっていく一方で、今までのような 比較的普通に働ける障がい者はすでに雇用 されているという状況になっています。 つまり、これまで雇用の対象となりにくか った障がい者についても雇用していかなけ れば法定雇用率を遵守することが困難です。 そういう背景の中で注目されているのが、 精神障害者と発達障害者です。 この両者はコミュニケーションに関して課 題があるものの、知的労働については比較 的対応が可能なため、仕事の内容によって は高度なものも行える可能性があります。 逆に言えば、職場における仕事のマネージ メントがしっかり行えれば労働力として十 分に活用することが可能です。 しかし、ホワイトカラーの生産性が主要先 進国の中で低いと言われている日本では、 そういったマネージメントが軽視されてい る側面があり、その結果、慢性的な残業や 過労死等へ繋がっているという事実もあり ます。 障がい者雇用の問題に関わらず、グローバ ル経済の中で職場の生産性の向上は欠かす ことができないため、結果として仕事のマ ネージメントは日本においても進んでいく ことが期待できます。 またそのことが障がい者雇用にも良い影響 を与え、企業社会によい循環が生まれるの ではないかと思いますし、そのようにして いくことが企業の使命であるともいえるで しょう。